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書評「Spezielle Magenchirurgie」
村上 忠重
1
1順天堂大学
pp.1758
発行日 1968年12月25日
Published Date 1968/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110617
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Theodor Billrothが胃癌患者の胃切除に成功したのは1881年,今から87年前のことであるが,現在では胃切除は本邦の津々浦々で毎日行なわれるもっともpopularな手術となってきている.従って胃の手術に関する解説書も数多く出版されているし,今後も出版される傾向にある.このHolle編の胃の手術書はそれらの中の白眉といえると思う.内容はきわめて詳細でために約1000頁に及ぶ大書であるが,それは現代の世界の一流学者と目される専門家によって分担執筆されているためでもある.その中には私たちになじみの深い著者としてDragsteat,Harkins&Nyhus,Henning,Re Mine,Wargeusteen,Welchらがあり,またわれわれに親しみ易い点としては本邦の久留(抗癌体の代謝)中山ら(全剔後の吻合及び胃瘻造設術)佐藤ら(食道癌切除後の胃のつり上け術式)大島などがKommerterとして登場する.
本書は第1編の解剖・生理・診断・麻酔,第2編の手術手技の編に分れているが,第2編が本書の8割を占める.
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