今月の主題 胃のびらん
症例
特異なX線像を呈した多発性潰瘍の症例
蔵原 一郎
1
,
志田 利康
2
,
福本 朗
3
,
武田 晃一
4
,
渡辺 教文
4
,
平野 雅士
5
1松山赤十字病院放射線科
2松山赤十字病院内科
3松山赤十字病院外科
4九州大学医学部放射線医学教室
5九州大学医学部第二外科学教室
pp.817-820
発行日 1967年6月25日
Published Date 1967/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110568
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Ⅰ.はじめに
胃X線診断に際し多発性潰瘍の症例はしばしば経験する所である.個々の潰瘍を全てX線学的に証明することは容易ではないが,充満像の変形,粘膜徽襲の走行異常及びニッシェの形から悪性病変との鑑別は必ずしも困難ではない.われわれはX線学的にニッシェの輪廓が外に向って凹となり癌性潰瘍に似た所見を示し,内視鏡的にも悪性病変との鑑別に迷った多発性潰瘍の症例を体験したので報告する.
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