Japanese
English
今月の症例
特異な臨床像を呈した糖尿病性黄色腫
Diabetic Xanthoma with Peculiar Clinical Features
長谷川 義博
1
,
安原 稔
1
,
西村 光
2
Yoshihiro HASEGAWA
1
,
Minoru YASUHARA
1
,
Hikaru NISHIMURA
2
1大阪医科大学皮膚科学教室
2大阪医科大学第3内科学教室
1Department of Dermatology, Osaka Medical College
2The Third Department of Internal Medicine, Osaka Medical College
キーワード:
糖尿病性黄色腫
,
樹枝状結節性黄色腫
,
Ⅴ型高脂血症
,
リポ蛋白リパーゼ活性
Keyword:
糖尿病性黄色腫
,
樹枝状結節性黄色腫
,
Ⅴ型高脂血症
,
リポ蛋白リパーゼ活性
pp.953-958
発行日 1993年10月1日
Published Date 1993/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901018
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
35歳,男性.28歳時に糖尿病と高脂血症を指摘される.その頃より四肢,躯幹に皮膚色から黄褐色調の小丘疹が出現.徐々にほぼ全身に拡大,融合.縦横に走る皮膚面より隆起した樹枝状結節性の皮疹となる.病理組織像では,真皮内に多数の泡沫細胞を認める.血清脂質はⅤ型高脂血症パターンを示す.リポ蛋白リパーゼ活性は低値.空腹時血糖は高値.肥満型糖尿病に合併したⅤ型高脂血症に伴う糖尿病性黄色腫と診断.基礎疾患を治療することなく,自由な食生活が7年もの長期に及んだことが主たる誘因と考えられた.現在,節度ある食生活と運動により,血清脂質と血糖はほぼ正常値を示し,黄色腫も軽快しつつある.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.