学会印象記
第31回日本消化器内視鏡学会総会
吉田 茂昭
1
,
田尻 久雄
1
1国立がんセンター内科
pp.813-814
発行日 1986年7月25日
Published Date 1986/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110367
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第31回日本消化器内視鏡学会総会は5月15~17日の3日間にわたって,濁協大学第1外科信田重光教授を会長に,東京池袋サンシャインシティを中心に開催された.今回の総演題数は500題を超え,またシンポジウム2題(インターナショナルシンポジウムを含む),ワークショップ4題ラウンドテーブルディスカッション3題,ポスターシンポジウム3題,パネルディスカッション4題,更に特別講演,招待講演,記念講演,各1題,教育講演2題と多彩なプログラムであった.このことは,消化器内視鏡学が今日直面する課題をできるだけ取り上げようとした信田会長の強い意欲によったものであろうと拝察したが,各会場は参会者で盗れ,連日活発な討議が行われた.以下,筆者らが回り得た範囲の中で若干の印象を述べてみたい.
第1日のメイン会場はインターナショナルシンポジウム“消化管止血”で幕が開いた.演者は米国2,西独,伯国,比国それに日本各1と多彩であり,各国の内視鏡的止血法の現状と問題点などについて熱心に討議された.その中で,Sugawa博士は,実験モデルを用いた治療成績からheat probeの有用性がエタノール止血よりも高かったと報告されたが,フロアーの浅木氏と実験モデルの適否などについて,かなり突っ込んだディスカッションがあり興味深く拝聴した.
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