今月の症例
Ⅱc+Ⅱb症例か?―Ⅱbの判定について
五十嵐 勤
1
,
鈴木 秀
1
Tsutomu Igarashi
1
1福島医科大学・第2内科
pp.358-360
発行日 1986年4月25日
Published Date 1986/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110221
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Ⅱc型早期胃癌
〔患者〕54歳,男性.
大きさ:53×40mm.
組織型:tubular adenocarcinoma, moderately differentiated.
深達度:m.
中心部:Ul-Ⅱs.
早期胃癌の肉眼分類,とりわけⅡbの判定には慎重でなければならない.切除胃の取り扱い,観察条件によってはⅡbとも,ごく浅いⅡcとも,またわずかな高まりのⅡaとも言える病変があるからである.
Ⅱb病変と言い切るためには,それなりの観察記録が必要だと思う.
本例では種々の条件下で肉眼観察,写真撮影をしてみた.そのうち,二重造影像の所見に対応できるのは低位光源撮影の半固定Fig. 5であった.
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