胃と腸カンファレンス
この症例をどう考えるか
服部 了司
1
,
八尾 恒良
2
,
福地 創太郎
3
,
牛尾 恭輔
4
Ryouji Hattori
1
1服部胃腸科医院
2福岡大学筑紫病院消化器科
3虎の門病院消化器科
4国立がんセンター放射線診断部
pp.1143-1146
発行日 1986年10月25日
Published Date 1986/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110190
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症例の概要 患者二84歳,男性.老人検診で胃噴門部に腫瘤を発見された.自覚症状はなかったが,噴門前壁の31×30×17mm大の隆起性病変からの内視鏡的生検では,Group Ⅴのpoorly differentiated adenocarcinomaが得られた.エコー検査およびDICにより,同時に胆石症も確認された.84歳という高齢と隆起性病変の深達度から,胃腫瘤楔状切除および胆囊摘出術が行われた.なお当院では1975年よりほとんど全例に病理切除標本の色素散布を行っている.
病変の深達度につき御検討いただきたい.
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