胃と腸カンファレンス
この症例をどう考えるか
山田 直行
1
Naoyuki Yamada
1
1虎の門病院消化器科
pp.221-224
発行日 1986年2月25日
Published Date 1986/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110125
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症例の概要 患者:61歳,男性.既往歴;1952年虫垂切除,1965,1967年肺結核,1979年より糖尿病食事療法,1981年より肝硬変,同年10月Ⅱc型早期胃癌にて胃切除術を施行.現病歴:1985年7月食道静脈瘤の有無を主目的として上部消化管内視鏡検査を施行し,乳頭部病変を指摘された.理学的には肝を剣状突起下3横指触知する以外に特記すべき所見はない.なお膵管・胆管系の拡張はなく,膵・胆道系酵素は正常である.
以下の点につき御検討ください.①乳頭部病変は病理組織学的に増殖性病変と考えるべきでしょうか.増殖性病変とすると腺腫でしょうか高分化型癌でしょうか.②同病変を内視鏡的にはどう診断すべきでしょうか.③外科的手術か経過観察か,臨床的にはどう対処すべきでしょうか.
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