--------------------
編集後記
八尾 恒良
pp.986
発行日 1992年8月25日
Published Date 1992/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109964
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
既に幾つかの他誌で取り上げられたテーマであるので,うまく編集できたかどうかと心配した.結果はご覧のとおり,執筆者によって一様ではないが,多くの論文が「胃と腸」らしい手法と発想に満ちあふれていると思う.
本号をみて気がついた点は,①実体顕微鏡所見と病理所見はよく対応する(多田論文,ただし工藤論文は未着),②X線・内視鏡所見と実体顕微鏡所見,ルーペ像はうまく対応できない(平川ら,渡ら,平田ら,津田らの論文),ということであろう.したがって,臨床所見と病理所見を一致させるには,②の点をどう解決するかが問題のようである.そういった意味で,"表面型"大腸癌の肉眼分類は,慎重に,そして従来の分類とは別の視点に立った検討が必要であろう.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.