Japanese
English
今月の主題 胃診断学20年の歩みと展望―早期胃癌を中心として
序説
胃診断学20年の歩みと展望
Introduction
白壁 彦夫
1
Hikoo Shirakabe
1
1順天堂大学医学部内科(消化器)
pp.12
発行日 1985年1月25日
Published Date 1985/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109639
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- Abstract 文献概要
診断の狙い方が,日本と欧米とでは全く違う.彼らは経験例をまとめる.日本は,経験から理論的に考え,推定→捜し出す,の手法をとる.腕に自信を持つまで修練し,見張って病変を捜す.これでは両者は嚙み合わない.
2cm大の病変の診断能が固定し,さあ今から1cmのものまで見つけるぞと頑張ってみたが,数年~5年ぐらいかかった.急速充電というわけにいかないから,急がず一歩一歩,自分自身に手ごたえのある進歩を積み重ねるのが学問の王道だと痛感している.さあ学会だと,あわてて次々と息をつく間もなく発表を繰り返し,一見,業績を上げるかにみせる学派には与するわけにはいかない.
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