Japanese
English
今月の主題 膵癌の治療成績
座談会
膵癌の診断と治療をどうするか
Conversazione―Diagnosis and Treatment of Pancreatic Cancer
有山 襄
1
,
中山 和道
2
,
安部 宗顕
3
,
松田 忠義
4
,
松野 正紀
5
,
高木 国夫
6
,
中澤 三郎
7
K. Takagi
6
,
S. Nakazawa
7
1順天堂大学・消化器内科
2久留米大学・第2内科
3九州がんセンター・臨床研究部
4東京都立駒込病院・放射線科
5東北大学・第1外科
6癌研・外科
7名古屋大学・第2内科
pp.1244-1254
発行日 1984年11月25日
Published Date 1984/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109563
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高木(司会) 膵癌については本誌で4年前,1980年に“小膵癌診断への挑戦”(第15巻6号)を特集し,そのときにも座談会を行いまして,膵癌の早期診断は可能かどうかで討論をしていただきました.そのときと4年経った現在とでは診断の方法にも新しいものが加わっておりますし,新しい腫瘍マーカーが検討されてきています.そういう面も加えて診断をどうするか.それから,治療の面は,4年間経過していますから,遠隔成績なども出てきているのではないかと思います.初めに診断について,最近と4~5年前とでは少し違いが出てきているのではないかと思いますが.
診断面の進歩―US・CT・腫瘍マーカー
有山 4年前と言いますと,まだUSが膵癌の診断に役立つかどうかという疑問があったときだと思います.最近,USが非常に普及してきて,USでわかるもの,わからないものがはっきりしてきました.USは限界をよく心得てやらないと思わぬ落とし穴があると言えるのではないかと思います.殊に膵尾部は見えにくく,USで膵をスクリーニングするとなると,小さな膵尾部癌は最初から捨てるということになります.
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