Japanese
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統計
教室における若年者胃癌の統計的観察
A statistical survey on cancer of the stomach in the young adult at Nakayama's Surg. Dept.
有馬 道男
1
,
羽生 富士夫
1
,
伊藤 敏夫
1
,
坂田 早苗
1
Michio ARIMA
1
,
Fujio HANYU
1
,
Toshio ITO
1
,
Sanae SAKATA
1
1千葉大学医学部中山外科
pp.221-225
発行日 1961年3月20日
Published Date 1961/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202726
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一般に40歳・50歳台が癌年齢であり,この年代に多発する所から,若年者に起る胃癌は稀であるとされ,ややもすれば看過されて早期治療の時期を失するものが少くないように思われる.この点より古くから若年者胃癌に関する報告は数多く行われている.教室においても昭和21年より昭和34年に至る14年間に,入院した満30歳未満の若年者胃癌症例が53例に達したので,これについて統計的観察を行つてみた.
発生頻度:この期間に教室に入院した胃癌患者総数は,噴門下部食道部1118例を含めて2921例であり,これに対する若年者胃癌の比率は1.82%となる.諸家の報告では第1表に示すように大体0.7〜4%程度であり,特に本邦の報告中ではわれわれの比率は最も低い方であつて,若年者胃癌は決して稀ではないことを示している.
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