一頁講座
悪性潰瘍の治癒例(5)
三輪 剛
1
,
武藤 征郎
1
,
広田 映五
1
1国立がんセンター
pp.1198
発行日 1972年9月25日
Published Date 1972/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109135
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〔第5例〕K. I. 31歳,女
主 訴:心窩部痛
理学的検査所見:特に異常なし
胃液酸度:ガストリン法で最高総酸度50mEq/L
胃カメラ所見:図1に示すように胃角小彎の後壁よりに活動期の不整形の潰瘍あり.口側辺縁および肛側前壁よりの辺縁に不正出血あり.潰瘍の周辺には粘膜ひだが集中している.それぞれ腫脹しているが階段状のヤセや不規則な中断をみる,また発赤,白苔の付着等,びらん性の変化を示す.
胃生検:図2.内視鏡検査と同日に行なった潰瘍辺縁から採取された胃生検標本でPoorly differentiated adenocarcinomaと診断された.
手術は43日後に施行された.
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