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初心者講座 食道検査法・10
内視鏡精密検査法
How to Diagnose Esophageal Diseases (10)
神津 照雄
1
Teruo Kouzu
1
1千葉大学医学部第2外科
pp.1165-1169
発行日 1988年10月25日
Published Date 1988/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403108674
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はじめに
最近の内視鏡関係の学会では食道疾患に関する演題が多くなってきた.この理由は内科系の医師が食道疾患に興味を持ち始めてきたことに由来する.その背景には,1978年ごろより上部消化管の内視鏡検査が側視鏡から直視型スコープによるパンエンドスコピーに変わってきており,従来の胃内視鏡検査の際,見ていなかった食道をスコープ挿入・抜去時に観察する機会が多くなったことが挙げられる.本講座の主題である食道内視鏡精密検査とは病変の存在診断以外の,その疾患に対する治療上必要な情報や,その疾患の新しい病態解明に繋がる情報を提供してくれる検査法と考えている.食道疾患の中には,色素散布法の併用により,1回の食道内視鏡検査で精密検査まで終了してしまうものもある.そこで本講座では食道疾患のうち,内視鏡でこういうところを重点的に見なければいけないと筆者らが日常考えているポイントについて述べる.始めに食道内視鏡検査では不可欠な色素散布法の手技を説明し,各食道疾患の内視鏡精密検査法を報告する.
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