胃と腸ノート
実体顕微鏡による大腸微小隆起の検索法
西沢 譲
1
,
佐藤 文生
1
1東京都がん検診センター
pp.1238
発行日 1981年11月25日
Published Date 1981/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403108292
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標本を固定後,カラチヘマトキシリンで染色された大腸粘膜をほぼ10倍の拡大で観察してみると,しばしば肉眼ではみえない微小隆起を異常腺口模様像としてとらえることができる(Fig. 1).標本を全割ブロックとし連続切片を作り,①大腸腺腫や過形成を顕微鏡的レベルで分析する純病理学的手法による研究や,②5mm以下の微小隆起を実体顕微鏡下で腺腫と過形成をパタ一ン分類した立派な仕事はあるが,両者の目的を兼ね備えた大腸粘膜の分析はまだ完全にはなされていない.
われわれは,両者を目的として非常に能率のよい検索法で,殊に1mm未満の微小隆起をしつこく追求してみた.
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