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海外文献紹介「結腸・直腸癌の症状持続期間と予後」
小林 世美
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1愛知県がんセンター第1内科
pp.318
発行日 1979年3月25日
Published Date 1979/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403107635
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Duration of symptoms and prognosis of carcinoma of the colon and rectum: T.T. Irvin, M.G. Greaney (Surg Gynec & Obstet 144: 883~886, 1977)
近年大腸癌の生存率について顕著な進歩がみられない.Gilbertsenによれば,遠位大腸癌の予後は症状発現前の発見で改善されるという.しかし有症状患者の早期診断が結腸・直腸癌の治癒成績を改善するか否かは明らかでない.著者らは大腸癌での罹病期間と予後の関連を調べた.
対象は結腸癌169例,直腸癌166例の計355例の手術例で,症状の期間を4つに分けた.Group 1は5カ月以内,Group 2は5~7カ月,Group 3は8~12カ月,Group 4は12カ月以上の愁訴のあるもの,全患者の45%がGroup 1に属していた.他のGroupに比べてGroup 1では姑息手術が明らかに少なかった.Dukes分類については,Duke's Aは4つのGroup間で差はなく,Duke's CはGroup 3および4にやや多かった.
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