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書評「消化器病学」
New Integrated Medical Lectures
相馬 智
1
1杏林大学
pp.162
発行日 1979年2月25日
Published Date 1979/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403107610
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Old boyには昔懐しいブルーラインが粧いも新たにNIMブルーラインとしてお目見えした.当時の内科学,外科学などの系統講義的内容とはうって変わり,解剖,生理,生化学など基礎的事項と臨床とを巧みにインテグレイトさせている.教科書といえばブルーラインしかなかった時代の筆者にとっては,まさに今昔の感がある.教壇に立ち学生を教育する立場に立って感じる事は,現代はまさに情報過多の時代で,限られた時間で学生にこれを如何に能率よく学ばせるかということである.ここに新しいカリキュラムの編成や,基礎と臨床のインテグレイションの必要が生じた理由がある.このNIMシリーズの消化器病学は,まさにタイムリーな教科書といえる,過去において系統講義のみによる教育が批判され,ベッドサイド教育が重視されるようになり,同じような考え方で総合講義がもたれた時代がある.しかし今回のこの本に見られるような斬新な項目立てではなかった.実に見事な項目立てである.前半は管(くだ)学15項目,後半は肝(きも)学18項目,総計33項目よりなる.いずれも1項目1時間半の講義として組まれており,いずれも聞いてみたい,読んで見たいと感じる魅力をもった読切り型である.
繙いてみて先ず感じることは,図表が極めて分かり易くイラスト化され,最新の病態生理の理解に役立つ工夫がされていることである.
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