学会印象記
第66回日本消化器病学会総会印象記
竹本 忠良
1
,
岡崎 幸紀
1
1山口大学医学部第1内科
pp.692-694
発行日 1980年6月25日
Published Date 1980/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403106912
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
いつかの印象記にも,山口昌男の本を引用した記憶がある.彼の本は,発想が好きなので,たいてい集めていて,時々読むことにしている.その山口昌男の近著「二十世紀の知的冒険」は対談集で,まだ出たばかりである.そのなかに,歴史家のド・セルトーの発言がある,すなわち,「歴史家が,歴史を判定するに当って,対立の中での党派性,圧力,利害,イデオロギーといったものの限定的性格から免がれているのは,自己暗示に過ぎない」云々の発言がある.
なにも,歴史家を気取って,この一文を書いている気は毛頭ないが,学会印象記だからよいようなものの,これが真正面きった学会の現状の批判とうけとられても困惑する.それにしても,消化器病学会総会の会長はたいへんな重荷である.40代,50代では会長の役はこなせないのかもしれない.
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.