特集 炎症性腸疾患1997
主題
Ⅰ.診断
2.Crohn病
(7)病理診断
岩下 明徳
1
,
山田 豊
1
,
喜多村 邦弘
1
,
尾石 樹泰
1
,
溝口 幹朗
1
,
八尾 恒良
2
1福岡大学筑紫病院病理部
2福岡大学筑紫病院消化器科
キーワード:
Crohn病
,
診断基準
,
病理診断
,
病理形態像
,
標本の取り扱い
Keyword:
Crohn病
,
診断基準
,
病理診断
,
病理形態像
,
標本の取り扱い
pp.365-376
発行日 1997年2月26日
Published Date 1997/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403105069
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要旨 Crohn病145症例の171手術標本の分析に基づき,本症の病理肉眼所見と組織所見を概説した.特徴ある縦走潰瘍,敷石像,非乾酪性類上皮細胞肉芽腫,全層性炎症,裂溝,閉塞性リンパ管炎などのうち,前3者が本症に比較的特異性が高く,その病理診断にはこの3者の組み合わせが大切であることを強調した.そして,新しい診断基準の正当性に言及した.また,本症の病理形態像も治療によりある程度変遷することがあるので,その診断に際してはこのことも念頭に置いて取り掛かる必要があることを述べた.更に本症の生検診断と標本の取り扱いについても簡単に触れた.
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