特集 炎症性腸疾患1997
主題
Ⅰ.診断
2.Crohn病
(6)上部消化管検査
横田 欽一
1
,
田邊 裕貴
1
,
大坪 力
1
,
渡 二郎
1
,
榮浪 克也
1
,
野村 昌史
1
,
綾部 時芳
1
,
斉藤 裕輔
1
,
柴田 好
1
,
高後 裕
1
,
三代川 斉之
2
1旭川医科大学第3内科
2旭川医科大学附属病院病理部
キーワード:
Crohn病
,
竹の節状外観
,
胃病変
,
十二指腸病変
,
肉芽腫
Keyword:
Crohn病
,
竹の節状外観
,
胃病変
,
十二指腸病変
,
肉芽腫
pp.357-364
発行日 1997年2月26日
Published Date 1997/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403105068
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要旨 Crohn病患者47例について,胃・十二指腸病変の特徴をまとめた.Crohn病の特徴所見は,主に十二指腸にみられたノッチ状外観11例,数珠状隆起4例,粗大顆粒4例,多発性アフタ7例,胃前庭部のたこいぼ型びらん5例,胃体部小彎の竹の節状外観25例などであった.生検ルーチン標本からの肉芽腫検出率は,これらの特徴病変では23%(12/52)であったが,それ以外の病変や正常部では2.5%(1/40)にすぎなかった.上部消化管検査によるCrohn病の発見や肉芽腫の検出には,Crohn病の胃・十二指腸病変の特徴を把握しておくことが大切であり,なかでも竹の節状外観の頻度が高いことを強調した.
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