リフレッシュ講座 食道検査・治療の基本・1
食道二重造影像の解析―術後像との対比から
八巻 悟郎
1
1東京都がん検診センター
pp.85-91
発行日 1997年1月25日
Published Date 1997/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403104957
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はじめに
食道X線検査についての撮影方法や読影については諸家の報告がある.近年,内視鏡診断の進歩により,非常に微細な所見しか呈さない病変の診断が重要になってきた.当然,X線検査でもその所見は軽微であり,所見に客観性を持たせることは,なかなか困難である.というのも,切除標本と精密X線像を見比べても,なかなか1対1の対応をしないからである.そこで,このことを解決するために可能な限り術後像を撮影し,切除標本と精密X線像を対比するときに術後像を中間に入れた.つまり,まず初めに切除標本と術後像を対比する.その次に術後像と精密X線像とを対比した.こうすることで,精密X線像の所見を解析することが可能になった.ここでは,症例を呈示しその方法を述べる.
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