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初心者講座 胃X線検査のポイント―私の検査法
4.粘膜像,前壁二重造影像
Radiological Examination of the Stomach: My Routine Practice
望月 福治
1
Fukuji Mochizuki
1
1仙台市医療センター消化器内科
pp.494-495
発行日 1990年4月25日
Published Date 1990/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110776
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1.粘膜像の定義
筆者は,長い間,“粘膜像”または“レリーフ像”については,はっきりした定義らしいものもなく,あいまいなまま用いてきた.振り返ってみると,圧迫法により描出される粘膜像は一応除外し,“薄層法”と“レリーフの見える二重造影像”を粘膜像として漠然と取り扱っていたようである.以下,粘膜像という言葉は,このようなあいまいな使い方であることを予めお許し願いたい.
2.粘膜像用のバリウム
かつて,粘膜像のためには濃度が高く,種々の添加剤が工夫されたレリーフ用というバリウムがあり,使用されていた時代があった.二重造影法が広く普及すると共に,この種のバリウムは姿を消したが,皮肉なことに,再び種々の添加剤を加えた高濃度のバリウムが出回り始めた.しかし,これらのバリウムが粘膜像に有用であるかどうかについては,もう少し時間が欲しいと考えている.
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