特集 消化管ポリポーシス2000
主題症例
前胸部,背部に多発性の角化性丘疹を認めたCowden病の1例
上野 直嗣
1
,
多田 修治
1
,
須古 博信
1
,
神尾 多喜浩
2
1済生会熊本病院消化器病センター
2済生会熊本病院消化器病センター病理
キーワード:
Cowden病
,
ポリポーシス
Keyword:
Cowden病
,
ポリポーシス
pp.461-467
発行日 2000年2月26日
Published Date 2000/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403104831
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要旨 患者は48歳,男性.左側腹部痛,背部痛を主訴に当院を受診.上部消化管内視鏡検査にて食道と胃にポリポーシスを認め,精査目的にて入院となった.消化管の検査にて,食道にglycogenic acanthosis,胃には多発する過形成性ポリープ,S状結腸から下行結腸には腺腫と直腸には過形成性ポリープが多発していた.また,皮膚粘膜では歯肉に白色調の小隆起を,前胸部,背部に多発する角化性丘疹を認め,以上よりCowden病と診断した.食道,胃,大腸に多発するポリポーシスと,皮膚粘膜病変を認める典型的なCowden病と思われたので報告する.
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