Japanese
English
症例報告
Cowden病の1例
A case of Cowden's disease
長坂 武
1
,
木花 光
1
Takeshi NAGASAKA
1
,
Akira KONOHANA
1
1済生会横浜市南部病院皮膚科
1Department of Dermatology, Saiseikai-Yokohama Southern Hospital
キーワード:
Cowden病
,
sclerotic fibroma
Keyword:
Cowden病
,
sclerotic fibroma
pp.1088-1090
発行日 2002年11月1日
Published Date 2002/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412904150
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53歳,女性のCowden病の1例を報告した.約15年前から顔面・歯肉・手足・右上肢に自覚症状のない皮疹が多発.大腸ポリポーシス・肝血管腫・甲状腺腫の合併,乳癌・子宮癌の既往あり.家族内同症は不明だが,母親に乳癌・甲状腺腫の既往があり,血液悪性腫瘍で死亡したという.局所麻酔下で鼻の扁平淡黄色丘疹,右上肢の小豆大で弾性硬の半球状常色小結節2個を切除.組織学的に鼻の丘疹はsebaceous hyperplasia,右上肢の小結節は2個ともsclerotic fibroma.過去の報告によると,顔面の丘疹のうち,本症に特徴的であるとされるtrichilemmomaの像を呈する症例は十数%と意外に少ない.また,最近本症でsclerotic fibromaの発生が注目されており,特に多発性の場合,Cowden病のマーカーになりえるとの報告がある.
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