特集 図説 形態用語の使い方・使われ方
第Ⅱ部 検査手技・所見等の用語
c.病理・病変用語
コドン,エクソン,イントロン,点突然変異
落合 淳志
1
,
下田 忠和
2
1国立がんセンター研究所病理部
2国立がんセンター中央病院臨床検査部
pp.420
発行日 1996年2月26日
Published Date 1996/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403104092
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1.コドン(codon)
蛋白質のアミノ酸配列を規定する核酸中の連続した3塩基を示す.1961年に,MW NirenbergとJH Matthaeiにより大腸菌の無細胞系を用いて突き止められたのをはじめとして,DNAからアミノ酸への翻訳という遺伝子暗号が次々と解明された.蛋白質を構成しているアミノ酸は20種類であるが,4種類の塩基から作られるコドンは43=64種類であることから,メチオニンとトリプトファンを除く大部分のアミノ酸は複数のコドンで規定されている.すべての蛋白質の開始コドンはAUGのメチオニンで始まり,UAA,UAG,およびUGAの終止コドンにより規定されている.この終止コドンはアミノ酸を規定していない.
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