特集 図説 形態用語の使い方・使われ方
第Ⅱ部 検査手技・所見等の用語
b.X線・内視鏡所見用語
ひだの融合(fusion of folds,fusion of the converging folds)
吉田 茂昭
1
1国立がんセンター東病院
pp.389
発行日 1996年2月26日
Published Date 1996/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403104061
- 有料閲覧
- 文献概要
粘膜ひだの集中像において,隣接する粘膜ひだの先端部が融合して1つのひだのように見える所見を言う.融合しているか否かは,本来であれば存在するはずのひだの境界,すなわち溝状の構造が読み取れるか否かで判定される.
潰瘍あるいは潰瘍瘢痕を伴う病変では,潰瘍部分に一致して線維化組織を伴っている,このため,多くの場合は潰瘍部分に収縮機転が働き,粘膜ひだの集中像を伴う.このとき,ひだの粘膜下に浮腫などの強い炎症反応や癌の深部浸潤などの組織変化が加わると,粘膜ひだは膨隆し,先端部に融合像と呼ばれる所見が出現する.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.