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リフレッシュ講座 病理検査手技の基本・1
消化管病変の肉眼写真の撮り方
Refresher Course
池上 雅博
1
,
高木 道子
1
,
井上 好央
1
Masahiro Ikegami
1
1東京慈恵会医科大学病理学講座
pp.798-803
発行日 1998年4月25日
Published Date 1998/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103709
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はじめに
従来わが国の消化管の診断,研究などをはじめとする多くの事象は,病理所見と臨床所見の対比を根本とする形態学を中心に行われ組み上げられてきた.切除材料を用いて,詳細な肉眼所見をとり組織切片と丁寧に付け合わせ,肉眼所見に反映させる.その結果をもって,X線造影所見,内視鏡所見などと比較検討する.手間のかかる作業ではあるが,この作業を長年にわたり繰り返し,洗練させてきたことが,わが国の消化管診断学,治療学を一流に導いてきたと言っても過言ではない.現在,X線および内視鏡診断学はほぼ完成の域にあると思われるが,更なる発展のため,またそれらを補助し,とって代わる新しい画像診断技術の完成のためにも,今後ともこの作業は重要と考えられる.
本稿では,消化管疾患の肉眼写真の撮り方について筆者の経験から述べるが,もとより筆者は写真技術においては素人であり,施設,機器など必ずしも理想的な条件でないことをお断りしておく.
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