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今月の主題 大腸疾患の診断に注腸X線検査は必要か
主題
大腸疾患の診断に注腸X線検査は必要か―私はこう考える
Is Radiological Examination Necessary for Diagnosing Colorectal Disease?: My View
折居 裕
1
,
太田 智之
1
,
村上 雅則
1
,
斉藤 裕輔
2
,
高後 裕
2
Yutaka Orii
1
1旭川厚生病院消化器科
2旭川医科大学第3内科
pp.785
発行日 1998年4月25日
Published Date 1998/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103702
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早期大腸癌の見つけ出し診断においては,特に大腸内視鏡検査の普及により微小病変,表面型腫瘍が多数発見されるようになり,注腸X線診断はともすると軽視されてきた感がある.
われわれは旭川厚生病院消化器科および旭川医科大学第3内科で診断治療した症例を基に,第49回日本内視鏡学会総会のパネルディスカッション「早期大腸癌の深達度診断と内視鏡治療」において,注腸X線検査と内視鏡検査とを早期大腸癌588病変(sm癌136,m癌452)の深達度診断において比較し検討した結果,M~SM1とSM2~3の鑑別診断正診率に関する限りで85.8%対91%と大きな差は認められないと報告した1).また,早期大腸癌を細分類しての深達度診断でも,65.1%対71.5%と注腸X線検査は内視鏡検査に劣ることはなくほぼ同率であるとした2).
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