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今月の主題 大腸疾患の診断に注腸X線検査は必要か
主題
大腸疾患の診断に注腸X線検査は必要か―私はこう考える
Is Radiological Examination Necessary for Diagnosing Colorectal Disease?: My View
丸山 雅一
1
Masakazu Maruyama
1
1癌研究会附属病院内科
pp.781
発行日 1998年4月25日
Published Date 1998/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103698
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1.主題はナンセンス
筆者は,個人的な理由から,本号の主題を選定する会議には出席できなかった.しかし,出席していたら頑なに反対していたと思う.なぜなら,この主題はナンセンスだからである.
“大腸疾患の診断に注腸X線検査は必要か”という問いに対して否と答えるのは内視鏡診断一筋の医師だろうと思うが,これは無理からぬことかもしれない.注腸X線検査の本質を知らない者にその利点を説いたところで,それを受けとめるレセプターがないはずだからである.また,内視鏡一筋の若い世代が否と答えるのは,ひとえに医学教育の荒廃にその原因がある.放射線科がバリウム診断を継承し,教育として次の世代にこれを引き継がせるという根源的な課題を放棄して久しいからである.
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