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書評「標準免疫学」
矢田 純一
1
1東京医科歯科大学
pp.96
発行日 1998年1月25日
Published Date 1998/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103558
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本書を料理に例えるならば,それぞれのメニューについてそれを得意とする当代一流のシェフが腕をふるった御馳走が並んでいて,読者はそれに大いに舌鼓を打つことができる.内容はかなり高度であり,詳しく最新情報までが記載されてある.それゆえに逆に,全くの初学者が読み進むには相当厳しいものがあるという気がする.免疫学では極めて普遍的であるけれども,初めて学ぶ人には初体験というような用語がいきなり出てくるという部分もある.したがって,大学の理科系学部の一般の学生がマスターしておくべき内容としてはレベルが高い.
評者の印象では,学部学生でも特に免疫学を深く学びたいと思っている者や,卒後免疫学に関連した勉強をしようとしている者が現代の免疫学を通覧したいといった目的に最適の教科書ではないかという気がする.
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