--------------------
書評「成功する病院情報システム導入マニュアル―良質の医療を提供するために」
河口 豊
1
1広島国際大学医療福祉学部医療経営学科
pp.1176
発行日 2001年8月25日
Published Date 2001/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103301
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
この本は,国立がんセンター名誉総長(現横浜労災病院長)・阿部薫先生が推薦の序でも述べているとおり,国立がんセンター中央病院改築にあたり,新棟の情報化を行ううえで,必要であった組織,体制,プロジェクトの管理,システムの考え方などを手順に従って整理し解説したものである.ナショナルセンターである国立がんセンター中央病院は特定機能病院であり,国内のがん基幹病院とのネットワークの中心であるとともに,世界的にもネットワークを組んでいる.その情報システムを刷新するために,筆者はまず第一に“『患者のためのシステム作り』と思うことで気持ちを整理してきた”と視点を明らかにしている.
本書の構成は「はじめに」でこの本の目的とともに,なぜシステム化が必要かを述べ,「組織化と役割」,「システム化とプロジェクトの概要」,「病院の業務と施設の機能モデル」,「病院業務の再編成」,「調達の方法」,「仕様書の作成」,「選定システムの稼働まで」,「要件定義・外部設計・内部設計:システムアナリスト」,「総合リハーサル」,「システムを育てる」,「システム障害対策」,「病院システムの今後の課題」,へと進められている.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.