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書評「「がん診療レジデントマニュアル」第2版」
小林 博
1,2
1(財)札幌がんセミナー
2北海道大学
pp.440
発行日 2001年2月26日
Published Date 2001/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103168
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がん基礎研究の最近の進歩はめざましいものがあり,がんの本能解明に迫りつつある.がん臨床においても同様,その歩みは基礎研究ほどの華々しさはないものの,着実にその成果をあげている.いまや“がん=死”であった暗黒の時代は終わりを告げ,がんとの“対話”が可能となりつつある.しかし,がんの暗いイメージは一般人だけではなく,なお多くの医療者の心の内にも残像のように存在しているのではないだろうか?
そのようなイメージを吹き払うために,がんの標準治療の普及という大きな理想をかかげた“小さな大著”が「がん診療レジデントマニュアル」である,その初版が国立がんセンター中央病院内科レジデントの編集により出版されたのは1997年であるが,その後好評のうちに広く臨床の最前線で活用され,今回最新のがん情報を追加するのみならず婦人科,泌尿器科,皮膚科などの新領域を加えて,全面改訂の第2版が出版された.
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