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編集後記
小池 盛雄
pp.1086
発行日 1991年9月25日
Published Date 1991/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102654
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陥凹型早期胃癌の肉眼形態は時々刻々と変化しうるものであり,悪性サイクルとして知られている.Ⅲ型早期癌もこの悪性サイクルの中に1つの位置を占めてい,X線・内視鏡などの画像診断で遭遇すると,良性の胃潰瘍との鑑別が問題となる病変である.また,臨床的にⅢ型と診断されても,時間を経過した切除胃では,純型のⅢ型にお目にかかることは極めて少ない.潰瘍として切除された病変の辺縁にたまたま癌を認める症例が以前はまれにあったが,それも潰瘍の治療の変化に伴って少なくなっている.
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