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書評「消化器外科レジデントマニュアル 第2版」
小林 一博
1
1茅ヶ崎市立病院一般・消化器外科診療部
pp.734
発行日 2010年4月30日
Published Date 2010/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403101927
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新たな情報を盛り込みさらに使いやすくなったuser-friendlyなマニュアル
平成16(2004)年に新臨床研修制度が導入され,卒後研修先が大学から市中病院に大幅にシフトしてきているのは周知のとおりである.当院でも臨床研修医のみならず,大学病院での外科修練を経ない後期研修医が勤務する事態となっている.第一線病院における医師養成の比重は増大しているが,指導する側は勤務医としての過剰な業務量のため,研修医教育に時間的制約を受けている.このような状況では当然知識や経験は不足,偏りがちとなる.そのため外科をめざす若手医師にはその分野を網羅する知識を集約したマニュアルが不可欠となる.さらにそのマニュアルが診療現場で直ちに役に立つものであれば理想的である.『消化器外科レジデントマニュアル』初版の販売部数は予想をはるかに凌駕したと聞いている.この事実は本書が時代のニーズに見事にマッチしたことを示している.今般,最新の知見を取り入れて改訂され,第2版が出版された.
本書の特徴は,①医療安全にも配慮され,修練すべき事項を広範囲に網羅していること,②研修医が経験すべき重要な疾患,診療手技が重点的に詳述されていること,③現場で役に立つ具体的内容であることであろう.
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