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編集後記
鶴田 修
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1久留米大学医学部消化器病センター
pp.929
発行日 2010年4月30日
Published Date 2010/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403101950
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「早期大腸癌1994」発刊以降16年経過したが,この間に分子生物学,病理学,臨床診断学,治療学の各分野においてかなりの進歩が得られている.具体的に大腸癌の組織発生においては,散在性発癌以外に炎症性発癌や鋸歯状病変からの癌化に関する知見が集積され,画像診断においては,従来のX線,通常内視鏡,超音波内視鏡検査に加えpit pattern,画像強調観察などが一般的に使用されるようになった.また,治療においてはEMR(endoscopic mucosal resection)/EPMR(endoscopic piecemeal mucosal resection)や腹腔鏡下治療はほぼ日常的手技となりESD(endoscopic submucosal dissection)も試みられている.また,pSM癌内視鏡治療後の病理学的根治基準も変化している.
本号では従来の基本的事項に加え,この16年間に進んだ発癌,病理診断,臨床画像診断,治療法などにおける新しい知見についても触れるような企画を立て,多数の先生に原稿を依頼した.
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