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今月の主題 消化管癌の化学・放射線療法の効果判定と問題点
序説
消化管癌の化学・放射線療法の効果判定の現状と問題点
Introduction
西元寺 克禮
1
Katsunori Saigenji
1
1北里大学東病院消化器内科
キーワード:
消化管癌
,
化学・放射線療法
,
RECIST
Keyword:
消化管癌
,
化学・放射線療法
,
RECIST
pp.1803-1804
発行日 2009年11月25日
Published Date 2009/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403101793
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なぜ今効果判定が問題となるのか
胃癌をはじめとする消化管癌に対しての化学・放射線療法の効果判定法を確立することは,これまでも様々な面より検討されてきたが,まだ満足できる基準はないのが現状である.1979年のWHO Hand Bookなどに記載された規準の問題点とRECIST(Response Evaluation Criteria in Solid Tumor)が提案される過程は文献1に詳しく述べてあるが1),わが国では癌の臨床研究に携わる人々に必ずしも受け入れられてはいない.RECISTの問題点については他項で詳しく述べられると思われるが,本来最も重要視されるべき原発巣の評価がないことがその理由である.
近年わが国で開発されたS1など,胃癌に有効な薬剤が広く使用され,また従来化学療法に見るべき成果がなかった大腸癌に対しても有望な治療法が広まり,客観的,科学的効果判定法の確立が求められている.消化管診断学が最も盛んで,レベルが高いわが国での確立が求められており,この分野で世界をリードしてきた本誌にとっても今号は重要なテーマと考える.
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