消化管造影・内視鏡観察のコツ
〔切除標本の写真撮影のコツ〕切除標本の取り扱い―下部消化管の場合
黒田 浩平
1,2
,
山野 泰穂
1
,
佐藤 健太郎
1
,
吉川 健二郎
1
,
木村 友昭
1
1秋田赤十字病院消化器病センター
2神戸赤十字病院消化器科
pp.1699-1701
発行日 2008年10月25日
Published Date 2008/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403101503
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はじめに
当センターでは下部消化管内視鏡検査および処置に関して,病変が発見された場合,① 通常観察,② 色素撒布およびピオクタニンによる染色による拡大観察,③ 内視鏡切除,④ 切除標本の実体顕微鏡観察,⑤ 病理組織像の確認,⑥ 内視鏡像の見直し,の工程をルーチンに行っている.この工程の反復により,内視鏡像-実体顕微鏡像-病理組織像の相関性が構築され,新たな知見を生み出すことにより,さらなる内視鏡診断能の向上と正確な治療が可能となる.それゆえ,病理組織診断に大きな影響を与える内視鏡切除標本の取り扱いは,極めて重要である1)~3).本稿では切除,回収から始まる内視鏡切除標本および外科的切除標本の実体顕微鏡下観察に至る過程の注意点について述べる.
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