Coffee Break
大腸学事始め―(14)日本の大腸学―その4
武藤 徹一郎
1
1癌研有明病院
pp.1410
発行日 2007年8月25日
Published Date 2007/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403101182
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UCの緩解期における問題点とは,言わずと知れた癌,dysplasiaのサーベイランスである.私が内視鏡を携えてSt. Mark Hospital(SMH)へ行き,そのとき初めて注腸造影によるUCの癌化例を見せられたとき,これは内視鏡の絶好の適応であると直感した.1970年,内視鏡によるUC-Cancer Surveillanceを考えた人はおそらくいなかったのではあるまいか.ロンドンにSMH以外大腸内視鏡(CF)は1本しかなく,SMHの人々に注腸造影よりCFが優れていると説いても相手にされず,英語の拙さに悔しい思いをしたものだ.しかし,彼らは1973年にはその有用性に気付き研究を開始しているのである.
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