消化管造影・内視鏡観察のコツ
〔早期胃癌研究会における提示の基本〕良い写真・悪い写真
八尾 恒良
1
1福岡大学筑紫病院消化器科
pp.253-257
発行日 2003年2月25日
Published Date 2003/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403100939
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は じ め に
“早期胃癌研究会”に参加される先生方は診断能力向上のために出席されていると推察します. 形態診断能は個人の経験に左右されるところが大です.しかし,一個人や一施設で経験できる症例は限られていますので,研究会で他施設から呈示された症例をたくさん見て,自分の経験例に加えれば,その人の診断能力は向上するはずです.特に早期胃癌研究会では論文以上にたくさんの画像が呈示され,病理の解説もありますし,診断があたらなかった読影者が喰い下がりますから,論文を読むよりも効率的かもしれません.
とすれば,呈示される症例では多数の参加者が納得し,症例を消化できるような写真が呈示されることが必要です.“良い写真”とは出席された先生の糧になる写真で“悪い写真”は糧にならない写真ということが結論です.しかし,それでは原稿になりませんので消化管診断についての私見を述べ,手許の症例を呈示して役目を果たさせていただきます.
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