学会印象記
第2回日本消化管学会総会
清水 誠治
1
1大阪鉄道病院消化器内科
pp.752
発行日 2006年4月25日
Published Date 2006/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403100362
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2006年2月11,12日の両日,独協医科大学の寺野彰会長のもと,第2回日本消化管学会総会が開催された.会場は新宿の京王プラザホテルで,4,5階と47階に9会場が設けられた.今回の参加者は約1,500名であり,伊藤誠会長が主催された第1回の学術集会での約1,200名を上回った.演題数も第1回の350演題より増加し410演題に上った.プログラム構成は,特別講演 2,教育講演 12,コアシンポジウム 4,ワークショップ 8,ラウンドテーブルディスカッション 2,フォーラム 2,症例検討セッション,国際シンポジウム 2,特別企画 2,および一般演題であった.
特別講演1には当初,英国よりNicholas Wright博士が来られる予定であったが,慶事で急遽来日できなくなりMalcom Alison博士が「From chronic inflammation to cancer : the large intestine as a paradigm」と題した講演を行った.炎症発癌における転写因子NF-κBの関与,Helicobacter felis感染動物モデルにおいて骨髄由来の胃上皮細胞に癌が発生する可能性があること,大腸陰窩底部の幹細胞に生じた変異が連続的に陰窩の上皮を置換し,陰窩の分裂により複数の腫瘍腺管を形成していく過程などにつき解説した.
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