プライマリケアにおけるShared Care—前立腺肥大症患者のマネジメント・2
前立腺肥大症を中心とした前立腺疾患の基礎知識—診察・診断編
貫井 文彦
1
1鶴見クリニック
pp.509-512
発行日 2001年3月10日
Published Date 2001/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402910170
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前立腺肥大症と前立腺癌との鑑別
1.PSAとは
前立腺特異抗原(prostate-specific antigen:PSA)は精漿から抽出されたカリクレイン系蛋白分解酵素で,現在,前立腺癌の腫瘍マーカーの第一選択として汎用されている.前立腺の分泌上皮で産生されたPSAの血中への漏出は微量で,その50〜95%はα-1-antichymotrypsin,0.1%以下がα-2-macroglobulinと結合し,その他,非結合型の遊離型PSA(free PSA)が5〜50%の割合で存在する.free PSAにも分子量の違う数種類のサブタイプのfree PSAが存在する.
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