今月の主題 白血病—研究と診療の最新情報
分子病態からみた病型分類
残存白血病細胞の診断
松岡 明
1
,
堀田 知光
1
1名古屋大学医学部第1内科
pp.624-626
発行日 1993年4月10日
Published Date 1993/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402910107
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●光顕による残存白血病細胞の検出感度は10-2レベルであることから,完全寛解でも1010オーダーの白血病細胞が残存する可能性がある.
●免疫化学的手法を用いると10-4レベルに検出感度は向上する.
●特異的な分子マーカーを指標としたPCR法では,10-5〜10-6レベルの残存白血病細胞を検出できる.
●体内に残存する微量の白血病細胞(MRD)を正しく評価することは,治療の中止,継続,変更の決定をより科学的に行うことを保証し,治癒率・長期生存率の向上への貢献が期待される.
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