増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集
血液生化学検査
酵素および関連物質
心筋・肝関連
アルドラーゼ
高木 康
1
1昭和大学医学部臨床病理
pp.104-105
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909769
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検査の目的・意義
アルドラーゼ(ALD:D-fructose-1,6-biphosphate-D-glyceraldehyde-3-phosphate-lyase,EC 4.1.2.13)は解糖系酵素の一つであり,フルクトース-1,6-ニリン酸(FDP)をジヒドロキシアセトンリン酸(DHAP)とD-グルセルアルデヒド-3-リン酸とに可逆的に分解するとともに,フルクトース-1-リン酸(FIP)をDHAPとグルセルアルデヒドとに非可逆的に分解する.
ALDは骨格筋,心筋,脾臓に高濃度に存在するA(FDP-ALD)型と,肝臓に高濃度に存在するB型(FIP-ALD),およびA型とB型の中間型で,脳,神経組織に多量に存在するC型の3つのアイソザイムが知られており,これらは免疫学的に区別される1).なお,通常の活性測定系は,A型の活性測定に適した条件であり,筋肉組織に由来するA型が優位に測定されている.
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