特集 アイソザイム検査
II.各論
6 アルドラーゼ
浅香 正博
1
Masahiro ASAKA
1
1北海道大学医学部第三内科
pp.1254-1261
発行日 1988年10月30日
Published Date 1988/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913788
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アルドラーゼ(ALD)は解糖系酵素の一員であり,フルクトースー1,6-ニリン酸(fructose-1,6-diphosphate;FDP)をジヒドロキシアセトンリン酸(dihydroxyacetone phosphate:DHAP)とD-グリセルアルデヒド-3-リン酸(D-glyceraldehyde-3-phosphate;GAP)に可逆的に分解するとともに,フルクトース-1-リン酸(fructose-1-phosphate:FIP)をDHAPとグリセルアルデヒドとに不可逆的に分解する.
ALDにはA,B,Cの3種のアイソザイムが存在し,A型は骨格筋に多く含まれることから筋肉型ALD,B型は肝に多く含まれることから肝型ALD,C型は脳および神経組織に多く含まれることから脳型ALDとも呼称されている.本論文ではALDアイソザイムの性質,アイソザイムの分画法および臨床的意義について,最近の知見を含めて述べたい.
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