今月の主題 ウイルス肝炎 Q & A
配偶者が肝炎患者であったら,夫婦生活は制限を受けるか.
上村 朝輝
1
1新潟大学医学部・第3内科
pp.1520
発行日 1990年9月10日
Published Date 1990/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909576
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配偶者が急性肝炎であればA型,B型,NANB型肝炎(C型肝炎)のいずれにおいても夫婦生活は制限を受けるのは当然であろう.
一方,配偶者がB型あるいはNANB(C)型肝炎のキャリアである場合を考えてみると,①配偶者がB型肝炎ウイルスキャリア,とくにHBe抗原陽性の場合1は感染性が強いので,配偶者がキャリアと判明した時点でHBs抗原・抗体の検索を行う.感染防御抗体であるHBs抗体が陽性であった場合は夫婦生活に制限は必要はない.抗原・抗体両者陰性の場合はHBVワクチンを接種し,HBs抗体を獲得するまではコンドームなど使用することで感染予防することが望ましい.
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