カラーグラフ Oncology Round・6
リンパ芽球型リンパ腫
片山 勲
1
,
渋谷 温
2
,
中山 秀夫
3
1埼玉医科大学・病理
2埼玉医科大学・小児科
3東京都済生会中央病院・皮膚科
pp.311-314
発行日 1990年2月10日
Published Date 1990/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909500
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リンパ芽球型リンパ腫(lymphoblasticlymphoma;LL)は小児ないし若年者に好発,50%が縦隔洞腫瘍として発症,高頻度で経過中に急性リンパ性白血病が発症,high grade malig-nancy(わずかに8カ月の平均生存期間),などの特徴的な臨床像を呈するが,病理組織像(後述)も同様にきわめて特徴的である.そのため,悪性リンパ球増殖性疾患の中で,1つの独立疾患と考えられており,非ポジキンリンパ腫としても,LSG分類,国際新分類のWF(Working Formulation)のいずれにおいても,LLという同一名称のまま独立項目として取り扱われている(表,アンダーラインしたところ).今回は,皮膚に原発し,治療により一時寛解したが,まもなく急性リンパ性白血病を発症して,全経過15カ月で死亡したLLの1症例を提示する.
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