今月の主題 内科evidenceは果たしてあるのか
evidenceに基づいた内科の問題解決
呼吸器
上気道感染後の遷延する咳嗽に対する有効な薬物療法
罔野 良
1,2
,
倉富 雄四郎
2
1自治医科大学大宮医療センター総合診療科
2自治医科大学大宮医療センター呼吸器内科
pp.2198-2201
発行日 1998年12月10日
Published Date 1998/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909451
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ポイント
●上気道感染後の持続性咳嗽の主な病態は,後鼻漏,気道過敏性の亢進,咳受容体感受性の亢進と考えられる.
●治療上問題となることの多い咳受容体感受性の亢進による持続性咳嗽に対して,十分なevidenceに基づく治療法の提言はみられない.
●咳受容体感受性の亢進による持続性咳嗽に対して,少数例の検討ではヒスタミン(H1)受容体拮抗薬と非麻薬性中枢性鎮咳剤の併用あるいはこれと麦門冬湯の併用および抗コリン剤吸入で有効性が示されている.
●多数例の臨床研究により,アプローチ法と治療法の確立が望まれる.
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