Japanese
English
特集 なかなか治らない厄介な咳
《各論:主要な原因疾患の病態,症状,検査所見,治療の実際》
感染後咳嗽
Postinfectious cough
西田 千夏
1
,
矢寺 和博
2
Chinatsu Nishida
1
,
Kazuhiro Yatera
2
1産業医科大学産業生態科学研究所労働衛生工学
2産業医科大学医学部呼吸器内科学
キーワード:
感染後咳嗽
,
かぜ症候群後咳嗽
,
咳感受性亢進
,
罹患後症状
Keyword:
感染後咳嗽
,
かぜ症候群後咳嗽
,
咳感受性亢進
,
罹患後症状
pp.1085-1089
発行日 2025年12月20日
Published Date 2025/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091434910970131085
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POINT
●感染後咳嗽とは,急性呼吸器感染症(特にかぜ症候群)のあとに続く,遷延性〜慢性の咳嗽で,通常,自然に軽快する。
●感染後咳嗽の病態には,末梢神経および中枢神経における咳嗽反射経路の持続的な活性化が関与していると考えられる。
●感染後咳嗽は,「急性呼吸器感染症(特にかぜ症候群)の先行」,「遷延性あるいは慢性咳嗽を生じる他疾患の除外」,「自然軽快傾向」により,臨床的に診断される。
●感染後咳嗽では,一部を除いて抗微生物薬の適応はなく,経過観察でよいことが多いが,必要に応じて,鎮咳薬などによる非特異的な対症療法を行う。

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