増刊号 内科医が使う薬の副作用・相互作用
消化器薬
炎症性腸疾患治療薬(サラゾピリン,ペンタサ)
千葉 満郎
1
1秋田大学医学部第1内科
pp.112-115
発行日 2002年10月30日
Published Date 2002/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402908971
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サリチルアゾスルファピリジン(サラゾピリン®)は,大腸において,腸内細菌の作用を受けてアゾ結合が解離しスルファピリジンと5-アミノサリチル酸(5-ASA)に分解される.前者は大腸においてほとんど吸収されるが,後者は1/3が大腸から吸収され,残りの2/3が糞便中に排泄される.メサラジン(ペンタサ®)はサラゾピリン®で起こる種々の副作用の原因であるスルファピリジンを除去し,有効成分の5-ASAのみにしたものである.したがって炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎,Crohn病)における両剤の治療効果はほとんど同等であり1),適応などでも両剤に共通点がみられる.両剤ともに5-ASA製剤であり,サラゾピリン®はサルファ剤でもある.
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