増刊号 内科医が使う薬の副作用・相互作用
消化器薬
副交感神経遮断薬(ブスコパン)
井上 泉
1
,
有井 研司
1
,
一瀬 雅夫
1
1和歌山県立医科大学第2内科
pp.98-100
発行日 2002年10月30日
Published Date 2002/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402908965
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使用法と使用上の注意
副交感神経遮断薬は,副交感神経節や副交感神経支配臓器に存在するアセチルコリン受容体に対するアセチルコリンの作用を遮断する薬物であり,腹部の内臓痛を対象として広く使用される.副交感神経遮断薬は,天然アルカロイド・3級アミン製剤・4級アンモニウム製剤・選択的ムスカリン受容体拮抗薬に分類されるが,天然アルカロイドや3級アミン製剤は血液・脳関門を通過し中枢神経への副作用を示すため,臨床的には4級アンモニウム製剤〔臭化ブチルスコポラミン(ブスコパン®)〕が汎用される.
常用量は,内服薬で1回10〜20mgを1日3〜5回,注射薬で1回10〜20mg(静注・皮下注・筋注)を用い,作用は2〜6時間持続する.
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