今月の主題 内科医に必要な血管疾患診療の知識
血管疾患の基礎知識
粥状動脈硬化症の進展と退縮
高木 洋介
1
,
由谷 親夫
1
1国立循環器センター臨床検査部病理
pp.1458-1460
発行日 2002年9月10日
Published Date 2002/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402908842
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ポイント
粥状動脈硬化症の進展は,時間的に一様に進むわけではなく,いくつかの転機が存在する.
内皮障害反応説(response to injury hypothesis)は,動脈硬化に先立って内皮細胞への障害が起こるという説である.
内皮細胞障害の結果,透過性亢進が起こる.
内皮細胞直下に沈着したリポプロテインは酸化などの修飾を受けやすい.
マクロファージは酸化されたLDL(oxidized low-dencity lipoprotein)を貪食し,泡沫細胞となる.
種々のサイトカインや成長因子により平滑筋細胞の遊走,形質転換,増殖,分泌が誘導される.
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